2026年8月12日水曜日

ピースボートで世界一周 その船

レイキャビクに停泊中のピースボート
 ピースボートの船を間近に見るととても大きい。目の前に高さ15階のビルが250メートルもの幅で立っていることを想像してみてください。長さと幅は戦艦大和と同じくらいですがボリュームははるかに大きい。そこに2,500人くらいの人が乗って地球をまわるのです。

 こんなに小山のように大きな船ですが、航海中に3回ぐらいはしっかり揺れました。歩行に支障があるような揺れでしたが、飛行機で経験したような急激なアップダウンはありませんでした。その揺れにも一週間ぐらいで慣れてしまい、その後は少々の揺れは気にならなくなりました。

 この船が作られたのは30年前のイタリアでした。船内は使い込まれたヨーロッパのミドルクラスのホテルといった感じです。アトリウムやレストラン、シアターやラウンジといった人が集まるところはゆったりと落ち着いています。船内はどこも清掃が行き届いていました。

 フロアは全部で15階ですが、13階はなく、9階や4階はあります。ゆっくり上下するエレベーターでフロアを行き来しますが、いつも階段を使いました。船内には会話やゲームをしたり、本を読んだりするスペースがたくさんあります。これは相部屋の人たちが、部屋の外でくつろげるように配慮したものと思われます。 

 私たちのキャビンは、10階右側の後方でした。キャビンの位置はとくにそこを希望したわけではありませんでした。広さはバルコニーも入れて17㎡で、そこにシャワーやトイレ、デスクにクローゼット、ベッド、テレビなどが備えられています。私はバルコニーからぼんやりと海を眺め、頭に何か浮かんできたら自分史に書きたいと思っていました。このキャビンであればそれができるだろうと思いました。

 船にはジムやジャグジーなども備わっているし、一周600mぐらいのデッキでウォーキングもできます。卓球台もあるし、ヨガやダンスなどのレッスンも受けられるので、その気さえあれば運動不足になる心配はありません。

 プロのミュージシャンが何組も常時乗船していて、船内のあちこちで生の音を楽しむことができます。シアターや屋外の大きなスクリーンで名画を鑑賞できるし、部屋でお酒を飲みながらドラマなどを見ることもできます。

 これらはどんなクルーズでも似たり寄ったりでしょう。ピースボートらしさが現れているのは、「水先案内人」とすでにお話しした「自主企画」でしょう。

 「水先案内人」というのは、ピースボートが選んだこの船旅にかかわるあれこれについてのスペシャリストです。あれこれとは寄港する地域の文化や課題などで、じつにバラエティーに富んでいます。この人たちが講演やパフォーマンスを船上で繰り広げるのです。

 大人数が一つの船で旅するので、一人当たりの二酸化炭素排出量は少ないのではないかと期待しました。ネットで調べてみると、クルーズ船は環境汚染の原因となる排出物の量は他の交通手段と比べて格段に高いことが分かりました。重さが7万トンもあることや、前時代的なディーゼルエンジンを使っていることが主因のようです。ガッカリしましたが、船旅は船でしかできないし、一生に一度だからごめんなさいと割り切ることにしました。