2026年8月4日火曜日

ピースボートで世界一周 船でこれをしよう

連れと出航の記念撮影
 私はこの10年で一か月間のヨーロッパ自転車旅を6回しました。毎回衣食住に必要なすべてを、自転車と共に日本から持って行きました。食料や燃料は向こうで買いました。それに比べると、この船旅は何という身軽さでしょう。もちろん船を漕ぐ必要もありません。そんな安直な旅が同時に空疎なものにならないよう準備しよう、と思いました。

 105日の間、船で旅をしたら自分は一体どうなるか、出発前にあれこれ想像してみました。航程によれば、17か国の19港に寄港はするものの、港に停泊するのは25日だけです。あとの80日間は海の上を移動しているだけですから、持て余すほどの時間があります。この時間をどう過ごすかが、この旅の重さを決めるだろうと思いました。

 船内にはあれこれ多数のイベントやカルチャースクールも用意されているようです。それらがいくら盛りだくさんでも、自分がそれに興味がなければ仕方ありません。カルチャースクールに社交ダンスがありました。数年前までやっていたので、これを機に再開しよう、と思いました。運動不足を防げるし、知り合いができるかもしれません。ダンス用の靴やシャツとパンツを用意して、荷物に詰め込みました。

 長い船旅ですから、この機会でなければできない何かはないか、と考えました。私はこのところ自分史を執筆していたのですが、人生の半分あたりのところで立ち往生していました。若くてイケイケだった頃の話は、気恥ずかしくてもむしろ書きやすかったのです。その後ややこしくなってきたわが人生について、ふだんの生活の中で書くことに困難を感じていました。それは何か思い出したくない、書きたくない記憶として頭の底によどんでいました。船室のバルコニーから、日がなぼんやりと海と空と水平線を眺める。三度三度の食事や、寝るところ住むところは、いっさい心配ない。時々ダンスをする。そういう夢のような環境でれば、あの頃のことを思い返してみよう、という気になるかもしれません。PCも荷物に加えました。

 ピースボートには自主企画というのがあって、これがどうも花盛りのようでした。乗客が思い思いのテーマで乗客を対象に何かをするのです。テーマは政治や宗教などにかかわったものから、フラダンスやカラオケまで、硬軟自在のようです。今回のピースボートには海外の方も含めて1,750名が乗船すると聞きました。このような二度とない機会に自分も何かしてみよう、と思いました。

 となれば、わら細工ワークショップです。わら細工は初めてという人が乗客の中にたくさんいるでしょう。私はこのワークショップを、日本以外から来た人たちをメインに英語でやることにしました。この企画をあらかじめピースボートに相談したところ、とくに問題は無さそうでした。五つの作品を各回10名定員でやる準備をしました。船の上では何も手に入らないので、材料はもちろん床に敷く大きなシートまで用意しました。前回の写真で私がかついでいた大きな段ボールには、わら細工の材料が入っていたのです。