2003年4月6日日曜日

蓑山(582m) 2003年4月6日


 蓑山(ミノヤマ)は秩父盆地の北東辺に位置する低山である。秩父鉄道の皆野駅から登り、頂上で桜を楽しんでから、黒谷駅へ下山するルートで行くことにした。

川越の桜はとうに終わったが、秩父の山ではまだ咲いているだろうと思った。それで、もう1回花見をしに行くのもおつだし、電車に乗っていくということになれば、子供はみんな喜ぶ、と思った。このちょっとした思いつきが、結構大変なことになろうとは思わなかった。

 皆野から登山口へ至る麓の道は迷うところはなかった。しかし道が樹林の中に入り、ザラメ雪に覆われてくるようになると、どちらへ向かって良いか判然としなくなった。積雪は意外なほど多く30センチほどある。

迂闊なことに、雪が残っていることを全く予想していなかったので、わたしはスニーカーを履いてきた。妻や子供たちも同様である。幸い日差しが少しあったので、なんとか我慢してこのまま頂上まで行くことにした。難儀しながら登って行くと、ようやく山頂付近が見えたが、もう靴はビチョビチョに濡れて足が冷たい。

 たどりついた山頂は桜の花どころか一面雪の原だった。

 展望台で少し休んだ後、舗装道路を下山し、黒谷駅まで歩いた。遅い昼飯として、駅前の店でトンカツを食べたが、これが思いのほか旨かった。

 高校2年生の時に、山岳部の春休み合宿で、雲取山から甲武信岳への縦走を計画した。主稜線に出てみると思いもかけぬ深雪で、ワカンを持たないわたしたちは歩行に難渋し、甲武信岳のずっと手前の雁峠で縦走を断念し下山した。その当時わたしは山岳部のキャプテンになったばかりで意気込んでいたのだが、最終目的地まで行けなかったこの山行の失敗で相当落ち込んだ思い出がある。

 あれから30年後に、また同様の失敗を犯してしまった。ああなんとわたしの成長の緩慢なことよ。