今年の桜は遅くまで楽しめる。家でぶらぶらしていた波と垂も誘い、お弁当を持って吉見の桜堤まで、自転車で花見に出かける。
堤には人がたくさんいた。その中に混じっておにぎりを食べていると、アカゲラがしきりに桜のこずえを飛び渡っていた。
帰りがけ、下老袋の氷川神社で万作という郷土芸能をやっていたので覗いてみた。
境内に舞台がしつらえられてあって、100人ほどの人がシートの上に酒やつまみを広げて見物していた。演目は、「これが呑まずにいられるか」「下妻」「謙良節」「焼山峠」だった。「下妻」の伴奏の節回しが秩父音頭を思い起こさせ、良かった。「焼山峠」は峠を挟んだ男女の交情である。これは、上野英信というひとが書いた「地の底の笑い声」に出てくる逸話ととてもよく似たモチーフの寸劇だと思った。途中で子供芝居が入ったのは、将来の役者を養成するためだろう。
こういう行事が地域に残っているのはすばらしいことで、いつまでも続けてもらえたらいいなと思う。