1992年1月26日日曜日

高山下り 1992年1月25日、26日

 1月25日

吾妻小舎を使ったスキーツアーをしたいと思い、このルートを選んだ。週末には小屋番も入るという。

福島の駅からバスに乗り、高湯スキー場で降りる。リフトは福島市営で1回130円である。2本乗ると今度は私営の吾妻スキー場で、高速リフトが2本ある。1回250円だったと思う。終点で吾妻小舎の小屋番の遠藤さんに会う。(9:10) 

スキー場から慶応小屋までは、トレースが見え隠れする樹林帯の道である。小屋への分岐を過ぎると、急な尾根のラッセルになった。五色沼の縁に出る手前から風が強くなる。沼の西側を巻く。巻き終わったところから、一切経山の頂上へは行かず、向かって左側の沢を登り、一切経山の肩に着く。風が相変わらず強く、視界もない。

ようやくスキー滑降ができるが、滑りだしてすぐに表層雪崩が出て、どきりとする。それから浄土平まで、ほとんど滑り甲斐の無い下りだった。浄土平からスカイラインの道の上を桶沼沿いに進む。浄土平から見ると、桶沼の影になるところに吾妻小舎がある。(14:30)結局ここまで遠藤さんにガイド兼ラッセルをやってもらったような次第である。

吾妻小舎は昭和9年に建てられた、木造のがっちりとした、風格のある小屋である。内部も歴史を感じさせる造りだ。この時期ここへ登ってくるのは、常連らしい。するめを少し上げると、お返しにビールをくれた。川上と感謝していただいた。

1月26日 晴

風はあるが、晴れている。今日はラッセルだ、と気合を入れて出発する。(6:50)スカイラインを鳥子平へ進む。ところどころラッセルがあるが、吾妻小屋から1時間ほどである。そこから高山へは、明瞭な切り開きと、鳥子平が150で土湯が0のツアー標識が始まる。本格的なラッセルであるが、昨夜飲み過ぎた影響で調子が出ない。ラッセルをプレート5枚ごとに交代し、30枚になったところでちょうど山頂に着いた。

山頂から望見すると、高山下りのルート上は樹林が濃くて、快適な滑りは期待できそうもなかった。高山からは尾根の左側を斜滑降気味に下る。小規模な表層雪崩が、シュプールにつられて発生するので、嫌な感じだなと思い、小灌木の脇で立ち止まる。すると、これから滑ろうとしていた前方の斜面に、ギシッという鈍い音とともに、幅15m、長さ50mほどの表層雪崩が起きた。昨日より規模が大きく、お互い巻き込まれなくて良かったと強運を喜ぶ。

静かな小さい沼を左側から通り過ぎ、緩斜面に入る。ほとんどスキーが滑らないので、歩行を強いられた。それでも下へ行っても雪は途切れない。林道に出る手前で熊撃ちに出会う。短いスキーをはき、犬を連れている。それほど山深くないので、熊撃ちに遭うとは意外だった。土湯温泉近くまでスキーで下ることができた。

土湯の町は、日曜日にもかかわらずひっそりしていたが、共同浴場は盛況だった。ビールを飲みながら入浴し、上がって飯を食べてから下山した。