家族で行った西表島では、浦内川を遡り、堂々と落ちる滝を見た。沢登りの快感を渉にも知ってもらいたいと思い連れていった。白毛門沢に決めたのは、アプローチが短く、適当な登攀難度の滝が連続し、源頭からの眺めが良いからである。
車で関越道を行き、東黒沢が湯檜曽川に合流する地点に車を置く。天気は曇りで、雨が降ってこなければいいが、と思う。東黒沢の歩き出しは河原で、水量が多い。何度か屈曲し、水量が少ない白毛門沢が左から合流する。沢にはナメ状の滝が連続する。初心者を連れていると、ザイルを出すかどうか迷う程度の難しさの登りだ。
沢のツメが思いのほか早く現われた。視界があまり効かない草付の斜面を白毛門目指して登る。稜線に飛び出しても、視界は良くないままだった。そこで昼飯を食べて。南に向かう急な尾根を下る。この尾根の標高差は1000mほどあって、車を置いたところに着いた時には、膝がガクガクになっていた。渉は何も言わなかったが、わたしは帰ってから数日膝が痛かった。