2018年6月8日金曜日

ブラック・ツーリズム ロワール川 ヴィルレ➡パレ=ル=モニアル

ヴィルレ
8時過ぎ ヴィルレ・ダム脇のキャンプ場を出発しました。
ここでロワール川のゴルジュ帯を全て抜けたことになります。
ここから河口のサン=ナゼールまでもう大きなアップダウンはありません。
ほっとします。

ロアンヌへ向かう道を行くと見慣れた植物が路肩に生えています。
イタドリです。
川越あたりの荒川の河川敷にもたくさん生えています。

ロワール川のイタドリ
ドミニクによればイタドリがヨーロッパで大繁殖していて問題になっているそうです。
川岸の在来植物を駆逐するだけでなく背が高くて、いたく景観を害するからです。
また土手のコンクリートやアスファルトを突き破るほどの力があります。

知りませんでした。
なんと「世界の侵略的外来種ワースト100」にイタドリも名を連ねています。
君がそんな奴だったとは知らなかったよイタドリ君!

肩身が狭いのはこのイタドリが日本から持ち込まれたと信じられていることです。
フランスではLa Renouée du Japonと日本産であることに全く疑いなしという感じです。

誰ですかイタドリをわざわざヨーロッパに持ち込んだのは?
かのシーボルトです。
どうもあの方のされたことはあれこれとよろしくない。
なぜイタドリをヨーロッパに持ち込む必要があったのでしょうか?

日本産のイタドリがヨーロッパで毛嫌いされている事実にどう向き合えばいいでしょう?
ひとつの思いつきはイタドリを食材としたヨーロッパ人向きのレシピを考案することです。
そしてゼンマイやマツタケのように皆がイタドリを奪い合うような状況を作ることです。
どなたかよろしくお願いします。

9時 北へ向かう運河が始まるロアンヌに着きました。

ロアンヌの運河
ここはドミニクが生まれ街です。
お墓参りをしたいと言うので一緒について行きました。

ロアンヌの墓地
街中の墓地の一角に彼の祖父母が眠っていました。
彼は静かに頭を垂れていました。
自分もこの墓に入るつもりだと言っていました。

人力居士もお墓にお辞儀をしました。
「孫のドミニクさんに厄介になっています」と感謝の気持ちを伝えました。
それにしてもヨーロッパに来てお墓参りするとは思いませんでした。

ロアンヌ駅
車が通らない走りやすい道です。

右岸を行きましたが正しい道は左岸沿いでした
道端に竹林がありました。


中へ入ってみると竹細工に使えそうな竹が生えていました。

藁竹茅さんが喜びそうな竹もありました
運河沿いの道は意外に変化に富んでいます


教会

緑陰
11時半 イーグランドの廃線駅跡の公園で昼食にしました
しばらくすると工事の人ふたりがやって来て隣のベンチで食事を始めました
ドミニクは彼らと気やすく何やら話をしています

14時 マルシニ―の近くの林の中を走っていると雷雨がやって来ました

ポンチョをかぶりじっとしてやり過ごします
雷雨のあと緑陰の道を走るとタイヤが枯れ葉や泥土を巻き上げます。
それがタイヤとフェンダーの間に詰まって仕舞いには走りづらくなりました。
やむなく停止してフェンダーにこびりついた泥を搔き落としました。
ヤレヤレ。

16時 今夜の宿泊地パレ=ル=モニアルに着きました。

パレ=ル=モニアルのバジリカ
ここは知る人ぞ知る、知らない人は知らない重要なキリスト教の街です。
たくさん教会が街中にあり中央には中世に建物られた荘厳なバジリカが天を指しています。
その中でミサが執り行われていてたくさんの人が耳を傾けています。
カラフルな民族衣装を纏ったグループもいます。
人種の分け隔てなく女性がほとんどです。
なぜでしょうか?

裏側に回るとこれはまた荘厳な佇まいをしています。

サクレ・クール寺院
サン・二コラ教会のタワー
パレ=ル=モニアルの町役場
18時 公園のようなキャンプ場で晩ご飯です。
ドミニクと割り勘で買ったワインを飲みながら食べました。

テントの上に虹が出ました

遊具のように可愛らしいベンチ

スーパーで買った6ユーロのワイン
本日の走行距離: 80㎞



パレ=ル=モニアル➡ドシーズへつづく