2018年6月11日月曜日

ブラック・ツーリズム ロワール川 ラ・シャリテ➡サンセール

サンセールの丘の上からの眺め
今日はサンセールまでの楽な行程です。
好天は期待できそうにもありません。
いつもよりのんびり行くつもりでした。
パトリックはもう出かけました。

昨日前輪タイヤの空気が抜けるトラブルがありました。
なので念のため空気圧をチェックしました。
ヒーヒー言いながら小さなポンプで再度空気を入れ直しました。
そんなことをしているうちに出発が9時過ぎになってしまいました。

10時 ロワール川を右側に麦畑を左側に見ながら土手の上を走ります。
ロワール川は連日の降雨で茶色く濁り行き来する船も見えません。
ドミニクによれば水深は4mくらいだそうですが砂州が隠れているので航行は難しいようです。

ここがライン川とロワール川の大きな違いです。
ライン川は河川敷がほとんどなく幅の広い運河のような川に船がたくさん通っていました。
ロワール川は川幅が広く河川敷にはたくさんの樹木が茂っており船はほとんど通りません。
ロワール川はライン川より野性的な流れです。

河畔に山羊の牧草地
11時 雨の中サンセールの麓のキャンプ場に着きました
ドミニクが受付の女性に早くチェックインできないか尋ねるとあっさりOKしてくれました
こういう柔軟性がいいですね!

キャンプ場の受付
12時 テントを立てて昼食を食べました。

13時 このキャンプ場はサンセールの丘の麓にあります。
ドミニクは雨が降っているのでサンセールへは行かないと言っています。
わたしは一人で自転車に乗って行くことにしました。

麓の街並みを抜けて広い道を登って行くと雨が止んできました。
右手にブドウ畑が広がります。

サンセールの丘に広がるブドウ畑

さらに急坂を登ってサンセールの古い家々のあいだへと入って行きます。通りを抜けて行くと突然に目の前にパノラマが広がりました。
右から左へとロワール川がうねりその向こうに丘陵が地平線まで続いています。

どこまで見えているのだろう
左手奥には二筋異様な湯気のようなものが見えます。
ベルヴィルの原発のようです。
明日はあの脇を通ります。

14時半 ワイン会館を見学し終わったところでドミニクと会いました。
晴れてきたので登って来たのです。

ワイン会館
二人でブラブラとサンセールの街を見て歩きました。
どこかのおじいさんがドミニクに古い家々について長々と講釈していました。
ドミニクはそれに根気良く耳を傾けていました。

おじいさんの話は面白かったのかな?
15時 ドミニクがシャビニョールという村へ行こうというのでついて行きました。
おいしい山羊乳のチーズとワインの醸造所があるそうです。
道々開花したブドウの香りに陶然とする思いです。

立ち止まってブドウの花の香りを嗅ぐ
シャビニョールからサンセールの丘を望む
チーズの直売所があったので一つ買ってみました。

2.05ユーロでした
このウベール・ブロシャールというドメーヌのワインは日本でもよく飲まれているそうです。

ドミニクがお願いして
醸造所の中をちょっと覗かせてもらいました
毎晩のようにワインを楽しんでいますが危険なこともあるとドミニクは教えてくれました。
ブドウの栽培に使われる農薬のことです。
サンセールには300ものワイン醸造業者がいて大量のワインを生産しています。
原料のブドウには虫害、病気、天候による影響から守るための農薬が散布されます。
その農薬の影響をワイン生産に携わる人や近隣住民が受けてガンを発症しているそうです。
毎晩楽しく乾杯しているかげでこうした問題が起きていることを忘れてはいけません。

ワインを飲みすぎると「農薬からの症状より、肝臓機能の低下が先に起こる」そうです。
喜ぶべきか悲しむべきかどちらでしょうか。
ともかくほどほどにいたします。

18時 今日買った山羊乳のチーズはまろやかでなんともおいしい!
それを食べながらスーパーの特価で買ったプイイ・フュメをドミニクと飲みました。

ラベルが汚れているので9.99ユーロでした
このようにして旅の10日目が過ぎていきました

本日の走行距離: 47キロ



サンセール➡ジアンへつづく