2022年6月4日土曜日

ブドウ畑をめぐる自転車旅 7

今朝は何やら早くからキャンプ場に自転車乗りがたくさん集まってきます
このキャンプ場を起点に数日間にわたる自転車ツアーがあるそうです
そのスタート地点がテントから5メートル先なのでもう寝ていられません
私達もテントを撤収して出発準備です
今日は Dijon の街を見て回ってからソーヌ川のほとりにあるキャンプ場まで行く予定です
土曜日の朝の街中は静かです
昨日の午後のピリピリとした感じとは大違いで同じ街とは思えないほどです
これと同じことをかつて日曜日の Strasbourg でも経験しました
これで街の印象がすっかり変わってしまうのです

Dijon はかつて繁栄したブルゴーニュ公国の政治と経済の中心都市でした
街の至る所にそれを想像させる建物がたくさんのこっています

旧ブルゴーニュ公宮殿
街の中心は前方に広大な半円の広場を持つこの宮殿です
晴れあがった朝空を背景にベージュの石壁が映えます


サン・ミシェル教会

中世にタイムスリップしてしまいそうな街並み


古い町並みは原型を尊重したリフォームがされていて今もビジネスに使われています

14世紀に建てられた家の屋根の上には猫をフクロウの像があります

通りに面した家の梁に木彫りがしてあります
狩人がウサギに弓矢を放とうとしています
この後どうなったのだろう?
中世の絵画や彫刻はどことなくユーモラスで見ていて楽しいです

街の中を自転車で移動しながら見て歩きます
人通りの多い所は自転車を押していきます
Dijon はマスタードで有名でこれはその専門店の一つです
Porte Guillaume を抜けて Dijon とお別れです

Dijon からソーヌ川までは20㎞ぐらい運河沿いに走って行きます
少し走るとこういう感じになります
もっと走ると砂利道になりました
運河沿いのベンチで昼食にしました
ついでに昨夜の雨で濡れたテントを乾かします
ゆっくり休んでから再び走り出しました
途中に何か所か閘門(écluse)がありました
運河はまっすぐで先が見えません
道がでこぼこで水たまりがありスピードは10㎞/hぐらいしか出せません
暑くて喉が渇き水筒の水がなくなってしまいました
運河沿いの道には水道も店やもありません
日陰のベンチで休んでいるとおじさんが自転車で通りかかりました

挨拶して早速おじさんにこのあたりに水を補給できるところがないか尋ねました
するとおじさんは道脇の自宅へ戻り水とコーヒーを手にしてまたやってきました
そのコーヒーはトルココーヒーではありませんでしたが美味しくいただきました

聞けばおじさんは家の隣にあった木工場で働いていたのがそこが閉鎖されて職を失ったそうです
このピクニックテーブルはその後に自分で作ったものだそうです
ここに座っている人を見かけるたびにこうしてもてなしているのだそうです

元気を取り戻して再び走り Saint-Jean-de-losne に着きました
運河がソーヌ川に合流する港町です
この川を下っていけば地中海まで行けます
キャンプ場脇のレストランが受付になっていて順番を待っていると水を出してくれました
「美味しい!」あっという間に飲み干してしまいました
かたわらのメニューを見ると何やらこれはおいしそうな気配がします
今夜はここのレストランで食べることにしました

アントレ
ソーセージ、アーティチョーク、シュークルート、パテ、オリーブ、ピクルス
ビュッフェ形式で好きなものを好きなだけ食べられます
嬉しい!美味しい!

メイン
牛肉のブルゴーニュ風煮込み
いんげんとポテトフライ添え
ディジョンのマスタードをたっぷりつけて食べました

デザート
ホイップクリーム、アイスクリーム、カスタードクリーム、生チョコレート、パイ皮
すごいボリューム!

今日はなんだかとてもいい日でした

<走行距離> 41㎞(累計172㎞)
<出費> 37€(昼食4€、夕食23.5€、キャンプ代6.5€、ビール代3€)