2022年6月19日日曜日

ブドウ畑をめぐる自転車旅 22

今日も朝からギンギンの晴れです
もう晴天が10日間続いています
暑いのですこしでも日陰を求めて走り出します
昨日今日とモーゼル川の蛇行は最高潮に達しています
一日走っても直線距離はあまり進んでいません
鉄道は直線的に切り開かれていますが道路はあくまでも川沿いを行きます
道端のサッカー場でもドイツのは芝生がきれいです
暑いのでドミニクがだんだん薄着になって行きます
川を下る観光船は自転車と同じくらいのスピードです
堰がありました
古い教会の跡です
12世紀に建てられたようです
それからいろいろなことが
ありました
そしてきょうはここで結婚記念のパーティーがあるそうです
あちらの岸には街が見えるけれどこちらは何もありません
そのうち凸凹道になってしまいました
「凸凹で走りにくいなあ」「でも日陰だよね」
日陰でも気温が30℃に届きそうです
何だか若者が乗った古いトラクターが疾走していくぞ
あまり暑いので涼んでいるのかな?
気持ちよさそうだな
今日は古いトラクター大集合の日みたい
かなり古いけどまだまだ働けます
ライン川を思い出す景色です
古城の麓にこぢんまりした Beilstein という街がありました
急な石畳の道です
小さい建物がレストランやホテルや土産物店になっています
行き止まりのところにガチャガチャみたいものがありました
ついこの間まで日本人観光客がたくさん来ていたことの証しです
いまはアジア系の人をほとんど見かけません
かわいらしい街なので人気があったんでしょうね
いまはひっそりしています
兵どもが夢の跡・・・
また走り出しました
教会の双頭が逆光で真っ黒です
ひときわ立派な Cochen の城が見えてきました
前にはローラースケートの女性が自転車と同じくらいのスピードで走っています
女性は城のところで折り返していきました
今日の最終目的地 Cohen はおおきな街です
あの橋の向こうのキャンプ場にチェックインして観光がてら夕食しに来ることにしました
ブドウを絞る機械をプランターとしてリユースしてます
キャンプ場のテント場は芝生がはげてました
暑いのでなるべく日陰にテントを建てました
モーゼル川の向こうに列車が走っています
身軽になって Cochen の街へ行きました
こういう街並みもずいぶん見慣れた気がします
こういうところへ来るとモノクロで撮りたくなります
カラーで撮ったのと見比べて楽しみます
こういうのはどうだろう?
どっちがいいですか?
これは?
あまり変わらないかな
城は急坂を登った上にあります
いかめしいなあ
このごろの城には監視カメラがありますね
おおいい眺め!
なんかすごく中世の城らしい感じです


めずらしくドミニクがポーズ決めてる
いつもポロシャツ短パンゴム草履のひと
あまりいい眺めなので最後にもう一枚撮りました
この街からアウシュビッツに送られて殺された人々のメモリアル・プレート
あちこち見て歩いて夕食のレストランを決めました
ソーセージとサラダ、それをロゼワインで楽しみました

この頃がこの旅で一番疲れていたと思います

食事を終えてテーブルで支払していた時です
ウェイターが「あと5€」とぞんざいに英語で言いました
その言葉遣いカチンときたので「もう払っただろう。二度は払わない」と強く言いました
ウェイターはびっくりして引っ込んでしまいました

あとでドミニクと話していてようやく気がつきました
ウェイターはチップが欲しかったのです
フランスではほとんどチップしませんがドイツではするのが普通です
そのことを忘れていました
ドミニクは少ししたそうです
ウェイター氏に悪いことをしたなあと反省しました

その一件の前にドミニクと食事をしていた時のことです
この旅とこの頃の健康状態について話していました

ドミニクは2年前に心臓の手術をしました
その後にこのようなハードな旅をすることについて周囲には意見する人もいるようです
ドミニクは「旅をしないよりは旅の途中でたおれることを望む」と言い切りました
それを聞いていてこみ上げてくるものをこらえることができませんでした

ドミニクは驚いて「いま自分は何か良くないこと言ったか?」と私に尋ねました
「もし言ってしまったのなら謝る」と
私は「そうではないよ」と言いました

疲れて少し酔いがまわったのとドミニクの潔い言葉に感情が高まったためだと思います
こういう日もあります

夜半から風雨になりました

<走行距離> 51㎞(累積966㎞)
<出費> 37€(累積710€)