2018年6月17日日曜日

ブラック・ツーリズム ロワール川 ヴィヌイユ➡アンボワーズ

ロワール川自転車道から見たブロア市街
<7時>
パトリックの家の庭の静かな芝生の上で目覚めました。
ありがたく快眠しました。

<7時半>
朝ご飯は家の中で自分の食料を食べます。
シルヴィーも起きてきて話に加わり食事がなかなか進めみません。
そうこうしているうちにオセアンヌも起きて来ました。
これはどうにもビズのタイミングですね。

みなさんビズをご存知でしょうか。
普通の日本人男性にとってビズは最も困難な異文化体験のひとつでしょう。
ふだんなにげなく振る舞っている日本人にとってビズはハードルの高いアクションです。

昨夜寝る前にオセアンヌとビズできたのはお酒の勢いも借りてのことと思います。
今朝みんなの視線が集まった中では二日酔いの体が強ばって上手くいきませんでした。
失敗すると二倍恥ずかしい!

<9時>
ようやく出発の準備が整いました。
シルヴィーとオセアンヌに見送られて出発です。

別れ際今度は自然にオセアンヌとビズしました。
数時間話しただけでしたが感じのいい子でしたからね。
馴れるといかにも心が通う感じしてビズはなかなかいいもんです。
なんちゃんて。

パトリックは途中までわたしたちを見送りに来てくれました。
また会いましょうと元気に別れました。
すっかりご馳走になってしまいました。

今日は日曜日です。
スーパーは午前中しか営業しないのでヴィヌイユのスーパーで買い出しをしました。
昨日の爆食爆飲でお腹がユルユルなのでついでにトイレにも行きました。
ドミニクも同じだと苦笑いしていました。

<10時40分>
ロワール川に面した段丘の上に立つショーモン城の下に着きました。
ドミニクが城を見に行くかとわたしに聞いてきます。
一日一城の行動原則に基づきここはパスします。

Il y avait un champ de coquelico avant de la village.
<12時半>
広大な麦とトウモロコシの畑の中を上り下りしました。

川沿いの道ならアップダウンはないのにとぼやきつつ
<12時>
アンボワーズに着きました。

アンボワーズのパノラマ
<12時半>
たくさんの観光客を避けて亀の泉の傍らで昼食を食べました。

<14時>
アンボワーズ城の対岸の中洲にあるキャンプ場に着きました。
テントを張って中で少しうとうとしました。

中洲から見たアンボワーズ城
<15時半>
アンボワーズの街ブラに出かけます。
今日は日曜なので取り分け混んでいます。
人波を掻き分けてクロ・リュセに来ました。

Clos Lucé
クロ・リュセはレオナルド・ダ・ヴィンチがその人生の最後の三年を過ごした建物です。
ルネサンスの華やかさをまとった館に人類の偉大な足跡である彼の業績が展示されています。


それらを眺めながら彼の視線がいったいどこへ向いていたのかを改めて考えてみました。

やはりそれはルネサンスの理想である人間の解放かと思います。
多くのクビキを負った中世の人々をその苦痛からどれだけ解放できるかという試みでした。
人生の避けがたい苦難を思弁ではなく実践によって霧散しようとしたのだと愚考します。
彼の多く業績は現在においても依然として人々の幸福をその根本で支えています。
人力居士もそのささやかな幸せをいかに多く彼に負っているか改めて知りました。



<19時>
キャンプ場の上空を南へ飛んでいくいくつもの熱気球を眺めながら食事して早寝しました。

本日の走行距離: 53キロ




アンボアーズ➡ランジェへつづく