2024年6月19日水曜日

ミディ運河の自転車旅 カルカッソンヌ ⇒ ミルパイセ 70㎞

Hompsにて
今日は風が強くなるという天気予報です
口には出しませんがみんな「向かい風にならないように」と祈っていることでしょう

カルカッソンヌの駅前をミディ運河が流れています
時系列的にはミディ運河が完成してから後に鉄道の駅ができたということです
なので駅は運河の向こうにちんまりと収まっています

運河沿いの道はすぐに幅の狭いダートになりました
ときどき穴ぼこや水たまりがあるので要注意です
前を走るメンバーの斜め後ろ2mほどの位置で路面を見ながら走ります
ブドウ畑を見ながら走る
道はしばしば運河のすぐ脇につけられています
この道はその昔は曳舟道と呼ばれました
この道を馬が歩いて船を引いたんですね

かたわらを通り過ぎる船に乗った人たちと気軽に挨拶をかわします
手を振って応えた時にバランスを崩して転倒し船の人達から大笑いされました
通り過ぎるボートを見送る
ミディ運河が完成したのは今から300年以上前のことです
1860年代にフランスの鉄道幹線ができあがるまでは運河が物資輸送の主役だったのです
現在では物を運ぶ船の姿はこのミディ運河では見るられません
鉄道やトラックにその役割を奪われたのです
なのでこうして静かな運河沿いの旅を楽しむことができ嬉しい

閘門の脱水
閘門の開門
ドミニクにうしろから呼ばれたので男女の二人連れがいるところまで戻りました
二人が話していることを通訳してくれということです

二人はアメリカの西海岸からここに自転車旅にやってきました
海外への自転車旅ではその運搬方法が問題です
段ボール箱に入れることを義務付けている航空会社が多くなっているためです
そこで二人は車輪のついたスーツケースにミニベロを入れて運ぶ方法を選んだそうです
たしかにこれだとパッキングは楽でチェックインも問題ありません
もっと考慮しなければならなかったのはミディ運河の自転車道のことでした
舗装路は少なくダートや砂利道が多くあります
ここをこの自転車で荷物を引きながら走るのはちょっと辛いと思います
Épanchoir de l'Argent-Double
運河の脇に掛けられた石の通路は路面が凸凹
で幅が狭いので押して渡るのが正解です

意外なところに意外な形の水道があります
彼女が立っているのはレピュドル運河橋の上です
運河橋というのは運河が谷や川の上を通過する場所にかける橋です
この橋はミディ運河で最も古い運河橋で他の運河橋を建設する際のモデルになりました
世界でも2番目に古い運河橋だそうです(一番古いのはどこだか不明です)
ピュイシェリックの運河のほとりのカフェで休憩しました
そこの店主に誰かが Le Somail 辺りにいいキャンプ場はありますかと聞きました
すると店主は待ってましたとばかりに紹介してくれました

さんざん道に迷ったあと着いてみるとそこは牧場でした
動物が一晩中騒ぐこともないでしょうから静かでしょう
牧場の前のベンチで生ビールを飲んでようやくほっとしました
広々とした場所で施設は老朽化しているものの一通り揃っていますが人影がありません
主人によるとしばらく前まではこのあたり唯一の乗馬施設として繁盛していたそうです
それが近隣につぎつぎと同様の施設ができてすっかり客を取られてしまったそうです

今晩は買い出しには行かずあるもので夕飯を済ますことにしました