2023年6月29日木曜日

ローヌ川の自転車旅 ドバイ ⇒ 川越

ティリチミール(7,708m)
これまでドバイ経由でヨーロッパへ二往復しました
今回ドバイから成田へ向かう際に初めて昼間にパキスタンと中国の国境付近の上空を飛行しました

早朝の雲海の上に高峰が見えました
その高さがちょっと衝撃でした
目を凝らしているとさらに高く大きな山塊が見えてきました

手元に地図がなかったのでその時はカラコルムの辺りを飛んでいるのかと思いました
帰国してからネットで調べたところヒンズークシュ山脈だったことが分かりました

飛行機はチベットから北京さらに天津と向かい日本海を越えて無事成田空港に着陸しました

ローヌ川の自転車旅
2023年6月1日から6月29日
走行距離 1,094㎞
同行者 ドミニク(6月11日から6月22日)

2023年6月28日水曜日

ローヌ川の自転車旅 リヨン ⇒ ドバイ 10㎞

夜明けを待つローヌ川
リヨン発ドバイ行きの飛行機は12時55分発です
空港に着いて出発便掲示板を確認するまでそう思い込んでいました

チェックイン開始が出発の3時間前として10時です
自転車の分解と荷物のパッキングに最低1時間半必要ですから8時には空港に着きたい
キャンプ場から空港までは最速でも1時間半かかるので6時にはキャンプ場を出発しなければ
ということで今朝は5時に起きて朝食はとらずに出発の準備を始め5時半に出発しました

早朝のリヨンの街は静かで自転車も車も昼間と比べて少なく駅までゆったり走れました
6時半にローヌ・エクスプレスの駅に着きました
ちょうど空港行きがやってきます
急いで切符を買い自転車とともに乗り込みました
ラッキー!
ローヌ・エクスプレス車内
7時過ぎに空港に着き自転車の分解をする場所を探しました
歩いている途中で出発便の電光掲示板が見えたのでちらりと見ました
気のせいかドバイ行きが見当たらないような?
しかしまずはパッキングを終わらせることにしました

9時前にパッキングを終えたので今度はしっかりと電光掲示板を見に行きました
おや?
やはり12時55分のドバイ行きが見当たりません
その代わり掲示板のずっと下に15時55分発のドバイ行きというのがありました
まさかと思い手元のチケットを見直すとなんと15時55分発が正解でした
ということで出発までそれから7時間待つことになりましたw

去年帰りはコロナの無感染証明書を持ていなかったので予定していた便に乗れませんでした
チケットを買い直し検査を受け証明書を買って翌日ようやく帰国便に乗れました
ところがその便の出発が大幅に遅れたためドバイで成田行きに乗り継ぎができませんでした

けれどエミレーツ航空持ちでドバイのホテルに泊り中東の料理を楽しみ市内観光までできました
そして予定の二日遅れで成田に到着したのでした

あの一年前のドタバタにくらべれば7時間待つなど大したことではありません
だいたい身から出たサビですしw

定刻にリヨンを飛び立った機窓から景色を眺めていると雪をまとった高い山が見えてきました
モンブランではないですか!
45年前の夏と同じようにこの山は日本へ帰るぼくを見送ってくれました
雲間にモンブラン

2023年6月27日火曜日

ローヌ川の自転車旅 ポン・デュ・ガール ⇒ リヨン 35㎞

ポン・デュ・ガールのテント場
今日はポン・デュ・ガールからリヨンへ移動しました
まずキャンプ場からタラスコンまでを自転車で20キロあまり
ラストランという感じで1時間半かけてのんびり走りました

結果としてこれが今日一番順調な行程でした

タラスコンからアヴィニョンへの電車に乗ろうとしたところエスカレーターがありません!
ホームへ昇る急な階段
これが困るんです

チクショーと思っていたら通りがかった好青年が
「お手伝いしましょうか?」と声をかけてきました
うんうんとすぐうなずいて荷物をくくりつけたままの自転車をホームまで一緒に持ち上げました
「親切は伝染する」というのは本当ですね  
ボクはこれから「好老人」を目指そうと本気で思いました
アヴィニョンでの乗り換え時間に外に出てスーパーで昼食と念のため夕食も買いました
昼食を公園で食べてリヨン行きに乗るために30分前に駅に行きました

エントランスの出発予定の掲示板の前に自転車のグループがいました
最近電車に自転車を持ち込む人が増えて乗りきらない場合があるようです
掲示板をよく見ると自転車を積み込める位置Xと表示されていました
到着ホームが表示されると同時に急いでそこへ自転車を押して行きました
列の二番目なので車内の駐輪スペースは間違いなく確保できるでしょう

この列車からの景色が楽しみでした
5日間かけて自転車で走ったローヌ川を再び車窓から眺めながら遡って行けるからです
自転車で1日かかるところを電車は約30分で走り抜けることがわかりました
リヨン・パルデュ駅に10分遅れで到着しますというアナウンスの直後に電車が止まりました
線路内への立ち入りがあったようです
結局電車は40分遅れで到着しました

混雑する駅の構内を出てサンジニ・ラバルのキャンプ場に向けて走りました
 
夕方の通勤時間帯にひっかかってしまいました
自転車道はスピードを出して走る自転車がたくさんいました
ガチャン!キャー!と後ろで聞こえました
クワバラクワバラ

坂道にかかると後ろのギアの変速が突然不調になりました
おかしいなと思い歩道に自転車を止めました
なんとスーパーで青物を入れる薄いビニールがギアにぐるぐるに巻き付いていました
それを取り除き再び混雑した道をキャンプ場に向けて走りました

リヨン・パルデュの駅から1時間以上かかってキャンプ場に着きました
受付のマダムはぼくのことを覚えていて「これでバカンスは終わりですね」と言いました

2023年6月26日月曜日

ローヌ川の自転車旅 アルル ⇒ ポン・デュ・ガール 25㎞

今度の旅ではローマ人が築いた遺跡をたくさん見ました
彼らは地中海からローヌ川を遡りながらおびただしい数の壮大な建築を遺していったんですね
 
それらのひとつの象徴であるポン・デュ・ガールに今日きました
アルルから列車でタラスコンまで行きさらに自転車で一時間半走りました
するととんでもなく巨大なモノが目に入りました
右岸から左岸から上から下からから見て歩きじつにいい景色でした
しかしこの橋自体はじつに中身の無い建築物であるという印象を持ちました
スゴイ!で終わってます

ここにこの巨大な橋を造る実際上の必要がどれだけあったのか疑わしい
じっさいこの水道橋によってニームへ運ばれた水は噴水や公衆浴場に使われたと言います

ポン・デュ・ガールに来る前にアルルでこれもまたローマ人が作った地下回廊を歩きました
 
外は日照りの暑さなのに地下回廊の中は肌寒いほどでした
こんなモノを造れたローマ人のエネルギーはたいしたものだと思いました
けどここもやっぱりスゴイ!で終わっていました

理由はこの地下の大空間が何のために造られたのか今もって不明だという点です
 
この地下回廊はフォーラムと呼ばれていました
フォーラムであればそこで何かの議論でも行われたのかと想像します
ところが今日に至るまでにここで誰が何をしていたのか一切不明なのです

ローマ人のスゴイ建築遺物は世界のあちこちにたくさんあります
けれどそれはいったい何のためだったのでしょうか?
それはローマ人の威信と科学的能力を表現するいい機会だったのでしょう

ローマ帝国が長い繁栄ののち結局滅んでしまったのはやはり大切な何かを欠いていたからです

2023年6月25日日曜日

ローヌ川の自転車旅 アルル

ゴッホが絵にしたアルルの風景

「跳ね橋」

「病院の中庭」

「黄色い家」

「星月夜」

「トランケテイユ橋」

「夜のカフェテラス」

「レ・ザリスカン」

「競技場の観衆」

「公園の入口」

自転車旅で必要でないモノとかコトは何か
この旅では走っている最中にそれをよく考えました
何が必要かではなく何が必要でないかです

必死になって考えたわけではありません
いろいろなことがきっかけになって考え始めたというのが正直なところです
いろいろなこととは盗難とか置き忘れとか邪魔くささとか面倒くささとか旅でよくあることです

まずは旅で携行する必要なしと結論したモノから  

まずはくつろぐ時に履くショートパンツです
これは持って行ったものをユースホステルで盗まれました
腹が立ちましたが無くなってもくつろいでいる自分を発見してむしろほっとしましたw

旅の途中で置き忘れたのは石鹸とサイクルコンピューターです
 
石鹸なしのシャワーでも地味な爽快感があることがわかりました
なので無くてもいいと結論しました

サイクルコンピューターはなくてもぜんぜん困りませんでした
ガイドブックや地図には距離が示されています
自分が時速何キロで走っているか分からなくてもぜんぜん支障ありません

面倒くさくてしなくなったのはヘルメットにグローブに反射ベスト
ないと危険じゃないか命が危ないのかと思って携行した旅もありました
命拾いしたかったら旅に出ないのが一番だと思うようになりました

以上はモノについてですが次にやる回数を大幅に減らしたコトについて
 
それは食器洗いや洗濯や髭そりなどです
スマホやパソコンは持って行かないのでそれらを眺めるコトはありません

これら多くのモノやコトがなぜ自転車旅に必要だと思っていたのか?
今思えば不思議なくらいですw

自転車旅だけでなくふだんの生活でも厚く身にまとった不要なモノやコトがたくさんあります
それらを一枚ずつ脱ぎ捨てていくことがかえって楽しみのように思えて来ましたw
タテヨコぴったりの石棺がありました



2023年6月24日土曜日

ローヌ川の自転車旅 アルル ⇒ 地中海 ⇒ アルル 50㎞


アルルのユースホステルを8時前に出発しました
 
今日はローヌ川の自転車旅の最後の行程です
行き先はその名もナポレオン海岸!
ローヌ川の河口の東側にありユースホステルからは50キロ走った先にあります
テントや炊事用具などはユースホステルに置いきたので身軽です
しかも昨日の名残の北風が追い風になっています

まったいらな耕地と野原が広がる中を1時間半走りました
全く景色が変わりません
ここサン=ルイという漁港がローヌ自転車道の終点です 
さらに30分走り海に出ました
地中海です!
スイス・アルプスの氷河から流れ出した水がたくさんの人の生活やいくつもの畑を潤してきました
最後に地中海に注いで川としての役目を終えます
それで消えてしまうわけではありません
ローヌの水は地中海の奥底に確実に一筋の流れになって残ります
浜に寄せる波に足を浸し貝殻を拾いました
またひとつ旅が終わりました
 

2023年6月23日金曜日

ローヌ川の自転車旅 アヴィニョン ⇒ アルル 65㎞

明け方強風でキャンプ場のポプラの木が騒いでいます
風はどうも北の方から吹いているらしい
ということは今日は追い風だな!

昨日のグズついた天気が嘘のようにスッキリ晴れ渡りました
8時前に気分も軽くキャンプ場を出発しました
 
予想通りずっと追い風でした
ペダルを漕ぐ足が軽かった!
こんな日に自分が逆ルートを走ることは考えたくありませんw
12時すぎにアルルに着きました

 
観光案内所へ行ってローヌ河口から帰るバスの便を教えてもらいました
 
それからスーパーで昼食を買い公園でゆっくり食べました
午後はエスパス・バン・ゴッホとゴッホ財団それにゴッホ橋に行きました
ゴッホ橋の近くにあるユースホステルに今夜から三連泊します

2023年6月22日木曜日

ローヌ川の自転車旅 アヴィニョン

朝10時に雷雨があがった小雨のなかを自宅に帰るドミニクをキャンプ場で見送りました
ドミニクは今回の旅でも最後の最後までぼくのことを気づかってくれました
彼の旅の半分はぼくのためだったと言ってもいいくらいです
ひるがえってぼくは彼の旅のために何かできたのでしょうか?
 
さてまた6月10日以来の一人旅に戻りました
洗濯をしてからアビィニョン見物に行きました
キャンプ場の近くから無料の渡し船が出ています
  
それに乗って対岸に渡り教皇庁の高台へ階段で登りました
高台の上からローヌ川が見下ろせます
  
教皇庁のように重要な建物は必ずそのあたりの一等地に建っています
支配と披支配の関係が明瞭であった過去とそれが不明瞭になったけど巧妙に存続している現在
どちらが暮らしやすいでしょうか?
 
教皇庁を見物してから昼食を買い公園で食べました
中国や韓国からの旅行者が目立つ一方で日本人の姿があまり見かけません
晩御飯の買い物して外に出ると再び激しい雷雨になりました
15分ほど雨宿りしていると止んだのでアビィニョン橋へ行きました

何でこの橋がこれほど観光客に人気なのかよく分かりません
流される前の橋はもっとずっと長かったようです
橋の上で例の歌を歌い踊りながら写真を撮っている人がいましたw
また渡し船に乗って対岸に渡りキャンプ場へ帰り晩御飯を食べて寝ました

2023年6月21日水曜日

ローヌ川の自転車旅 ポン・サンテスプリ ⇒ アヴィニョン 71㎞

昨日は灼熱の中ようやくキャンプ場にたどり着きました
今日は同じことを繰り返さないつもりで出発です

ところがこんどは出発早々から雷雨に見まわれました
あわてて雨宿りする場所を探しているうちにドミニクとはぐれてしまいました
ドミニクに電話して居場所を確認して再び合流しました

昨日渡った危険な橋を全速力で走りぬけました
それから単調だけどそう嫌いでもない感じの畑や林を抜けて行きました
すると明らかに景色の様子が変わってきました
これが南仏なのか


ル・ポンテの町で会ったスイス人の女性がアビィニョンのキャンプ場の場所を教えてくれました
携帯がなくても元気なうちに泊まりたい町の観光案内所へ行きキャンプ場の所在を尋ねれば慌てることはないのです
 
少し走ってアビィニョン駅に着きドミニクは明日帰るための切符を買いました
さらに目抜通りのスーパーで食料を買います
キャンプ場へは駅の前から教皇庁の外壁に沿って時計周りに四分の一周します
そこにある橋を渡ってすぐの所にキャンプ場がありました
ポプラの巨木がたくさんあり蚊がたくさんいるキャンプ場です
教皇庁がローヌ川を隔て目の前にあり歌で名高いアビィニョンの橋もよく見えます
テントを立ててビールを飲みに行きました
それからテント場に戻りドミニクとワインを飲みながら夕食をとりました
そして久しぶりに四方山話に花を咲かせました
ドミニクは明日サン=ランベールに帰ることにしたそうです