湿原脇の説明板にここの泥炭層は約1万年かかって8.5m堆積したと書いてありました
1万年前といえばヒトがそれまでの狩猟採集生活から定住生活へと移っていった頃です
八島ヶ原湿原 |
ヒトは定住するまで何百万年ものあいだあちらこちらを転々とする暮らしを続けていました
そのような暮らしのなかで環境に適応しながら現在の姿へと進化してきたのです
そのことを意識しようとしまいとヒトは石器時代の頃と変わらない動物なのです
こうして野山を歩いていて感じる心地よさはその証しかと思います
旧御射山(もとみさやま)遺跡 |
自分の意識が届かない遺伝子やDNAのレベルで太古からのヒトが息づいているのでしょう
表層の感覚よりもっとずっと深いところにヒトとしての自分があるということです
車山湿原への道 |
そのような理屈を離れてただこうして自然と戯れているだけでも気持ちがいい
ともにいまを生きている動植物を痛めつけずにそれができればなお嬉しい
蝶々深山(ちょうちょうみやま) |
花一つ咲いていない枯野を歩いて楽しいか?
この枯野に春の胎動を聞き取るのが心地いいのです
車山から |
それは難しいことではありません
ただ笹原のかたわらにしばらくたたずむだけです
すると春の気が自然と身体に入り込んでくるのです
美ヶ原遠望 |
八ヶ岳 |