1983年5月20日金曜日

千畳敷カール

  労山主催の「同時登攀中の確保技術について」の研究会が行われた。石岡繁雄氏、吉尾弘氏らにまじって、出海氏がTSMC方式の確保技術のデモンストレーションを行った。わたしは出海氏のアシスタントとして参加し、実際に確保される役をしたのだが、正直言って安全性に不安があった。というのも、雪がグザグザなので確保支点が不安定だったのと、何度説明されてもTSMC方式を理解できなかったからである。

 TSMC方式ではユマールを使用するのだが、参加者の反応はやや冷ややかな気がした。この方式にあからさまに反対する人もいた。


 最終日には宝剣岳東面のルンゼを登って、そこから滑り降りた。また、木曽駒ヶ岳へも登った。いろいろ取りあわせて楽しかった。