2022年5月29日日曜日

ブドウ畑をめぐる自転車旅 1

le Clos de Vougeot にて 2022年6月3日
今年の2月にフランスの友人ドミニクにメールを送りました
ドミニクがジャンジャックと6月に行こうとしているムーズ川の旅に加えてもらうためです
ドミニクからの返事はいつもどおり前向きで「大歓迎。詳細はまたあとで」という感じでした

ムーズ川はフランス北東部が水源でベルギー、オランダと流れて北海に注ぎ込む川です
流域は神聖ローマ帝国の昔から第二次世界大戦までたびたび戦場となった場所です
川に沿って走るとおのずとその戦跡を訪ねていくことになります

4月になってドミニクからメールが来ました
ジャンジャックが娘さんの引っ越しを手伝うため6月の旅に行けなくなったとのことです
つまり三人旅ではなく二人旅になるのでついでに行先を一から考え直したいというのです

ヨーロッパには自転車道が整備されていてあちこちを訪ねるのに便利です
ちなみにフランスの自転車道はこんな感じです

見どころをいくつも繋いで魅力的な旅にしようというのがドミニクの考えです

それには賛成なのですが期間が1か月のルートを考えるのはたやすいことではありません
とても広い地域に色々な見どころが散在しているからです
それをどう結んで旅するのか考えなくてはなりません
入国と出国する都市を旅の起点・終点にする必要もあります

これまでライン川、ロワール川、ドナウ川とヨーロッパを自転車で3回旅しました
それらはいずれも大河の源流から河口へと向かって川沿いを走る旅でした
このような旅であればルートは自明でただ川に沿って旅すればいいのでした

こんどはそうはいきません
これまでは川という「線」の旅でしたがこんどは地域を結ぶ「面」の旅です

モヤモヤ考えているうちにドミニクから提案がありました
ブルゴーニュ、アルザス、モーゼルという上質なワインを産するブドウ畑をめぐる旅です
ブドウ畑の間ではディジョン、ブザンソン、トリエールなどの歴史ある都市を訪ねます
そこにはさまざまな遺跡やゆかりの人たちの家が遺されているはずです
それらを見て歩くことを考えるとワクワクしてきました

ドミニクのすてきな提案に感謝しつつ成田空港を飛び立ちました
成田空港にて 2022年5月29日
成田空港でチェックインする際に「EUが要求する質問票に回答したか」と聞かれました
そんなことは知りませんでしたので「回答していません」と答えました
すると「それを確認しないとEUへの搭乗券を発行できない」というのです

これは困まりました
三回のワクチン接種の証明書を持っていればEUへ行けるものと思っていました
「どうしたらいいでしょう?」と担当者にすがりつきました
すると「インフォメーションセンターでPCを借りて入力しては?」と教えてくれました

インフォメーションセンターへ行くとPCは一台しか無くてすでに男の人が使っています
航空券の再予約をしているらしくとても時間がかかっています
時間がどんどん経っていきチェックインカウンターが閉鎖される時間が迫ってきました

ようやくPCが空いたので質問票のページを開き回答を始めました
結構細かい情報(飛行機の座席番号など)まで入力するのに時間がかかりました
その入力を終えてチェックインカウンターに急いで戻りました
そこで入力を確認してもらいついで証拠をプリントアウトしてもらいました
これでやっとチェックインすることができました

離陸予定時刻の5時間前にチェックインの手続きを開始して完了したのは1時間前でした
自転車で走りだす前に成田空港でひと汗かいてしまいました

ほっと一息ついたところで次回の海外自転車旅に有用なことを書き残しておきます

受託手荷物について
重量 30㎏以下、大きさ 3辺の合計が300㎝ 以内
エミレーツ航空の受託手荷物の重量と大きさの制限はユルい
自分が知っている限りではアエロフロートよりもユルく世界最ユルだと思う
自転車を段ボール箱などではなくペラペラのナイロン地の袋に入れて預けられる
それは分かっていたが往きは段ボール箱に入れて預けた
段ボール箱に入れると扱いしやすいし分解が少なくて済み組み立てが楽だから
箱は南古谷のジャイアントでもらいお礼に500円のお菓子を差し上げた
箱には自転車以外にもいろいろなものをできる限り入れる
テント、寝袋、エアマット、折畳いす、弁当箱に入れた小物類など
全てを入れてガムテープで閉じた後にストレッチラップをグルグルに巻きつける
なんでもこれを巻きつけるのが最近の流行だ
体重計で測ったら27㎏だったのであと3㎏入れられたが無駄なものを持っていく気はない
空港で預ける際にタイヤの空気が抜いてあるか危険物は入れないか聞かれる

機内持込手荷物
重量 7㎏以下、大きさ 55×38×20㎝ 以内
危険物、刃物、液体などを入れない
パニアバック大に空のパニアバッグ大と小2個を入れる
空いているスペースに食器、救急薬、アダプタなどを入れる
パニアバッグは携帯しにくいし大きさが制限よりも少し小さい
大きさ制限ぎりぎりの軽い手提げに入れると持ち運びしやすい
荷物もさらに少し入れられるのでドミニクへのお土産をここに入れた
これで重量は6.4㎏だった

手回り品
これは各航空会社とも重量や大きさの制限はない
ハンドバッグやブリーフケース程度が想定されているようだ
中には機内持込手荷物とあまり変わらない大きさの物を持ち込んでいる剛の者もいる
フロントバーバッグにいろいろ詰め込んで2㎏だった
入れておくと便利なもの
歯ブラシ、歯磨き粉(100mℓ以下)アイマスク、耳栓、変圧プラグ、ガラケーアダプタ
入れてはいけないもの
凶器と見なされるもの(例 モンキースパナ、バイクツールセット)

きたいものとしては
必要であればこのジャンルをもっと活用できる