1973年9月16日日曜日

ザンザ洞

 磯工山岳部0Bとの交歓を兼ねた沢登りに行った。


 これまでの2年間半やってきたパターンとは違い、キスリングは車のトランクに放り込んで、玄倉林道を楽々ユーシンまで行った。玄倉川の河原に天幕を張った。夕食までまだ時間があったので、同角沢の入り口付近まで少し登ってきた。帰ってから晩飯を作り、0Bに食べさせると、「まずい、まずい。」と言いながら喜んで食べてくれた。


 次の日は、ザンザ洞の左俣へ行った。ユーシンから檜洞をしばらく遡行すると左からザンザ洞と出合う。右俣との出合にかかる左俣のF3は登るのが難しいので、尾根を高巻いた。しかし、あまり大きく高巻きすぎたので、沢の面白い部分をみんなパスしてしまったような気がした。とはいえ、それからも面白いところが数か所あった。特に最後の方にあった岩の脆い滝は、高度感があってなかなか良かった。そこを過ぎるとすっきりとしたガレ場で、大した薮漕ぎもなく同角山稜に出た。大石山へは少しの登下降があって、そこからユーシンへはカヤトの尾根を一直線であった。


 同行者がしっかりしている山行は、安心できて楽しいと感じた。