1984年2月11日土曜日

日光白根山

 当初、上越の平標山から仙ノ倉、日白山を予定していた。しかし、直前の豪雪により雪崩の危険が大きくなり、交通機関の混乱が予想された。そこで急遽計画を変更し、日光白根山へ行くことにした。

2月11日 晴のち曇

 浅草駅から東武線に乗り終点まで行く。日光からバスで湯元温泉まで入る。ここにはスキー場がある。


 リフトの終点から、右の五色沢に入る。(12:45)500Mほど沢を登ってから、右側の急な斜面に取り付く。ラッセルを交代しながら尾根の上まで行く。(14:15)雪が降っており、新雪の急登は登りにくいが、Kさんは頑張って登っている。カールした髪の毛の先に雪玉を付けている。


 尾根に出たらもっとペースが上がると思っていたが、植生が密で歩きにくい。


 五色山に着くと凍結した沼を隔てて奥白根山の溶岩ドームが正面に見える。(16:20)スキー滑降の準備をしていると、手足がかじかんでくる。沼までの下降は、立木が邪魔ですっきりした滑りはできなかった。夕暮れせまる沼の平坦地を、三々五々スキーを進め避難小屋に着く。(17:30)


2月12日 晴れ

 快晴の朝、避難小屋を出発する。(7:30)奥白根山の溶岩ドームを、大きくジグザグに登る。頂上までアイゼンは必要なかった。眺望は南側がすぐ近くの男体山までしか見えなかったのに引き換え、北は上越国境から那須岳まで白い山並みが見えた。溶岩ドームの滑降は、気持ちよく滑れたのは上半分で、下部は立木が邪魔くさい。


 前白根山に登り返し、尾根を白根沢の源頭まで下る。白根沢はとても傾斜が急で、左右に立木が迫っており、下降するのに苦労した。