これはTSMCの合同山行の年末年始版である。この時期の合同ではTSMCは会の創立以来乗鞍岳に入るのを常としている。乗鞍岳スキー場から入山し、位ヶ原にベースキャンプを置いて、山頂を往復するのが通例になっている。TSMCの新人は必ず1度は年末年始の乗鞍岳を経験するのが会の不文律になっている。そこで行ってみた。
TSMCに入会してから、山への往復の車中で飲んだくれる習慣は、どうもこの頃からついたようだ。前日に出発できるメンバー(K、O、Y、そしてわたし)で新宿を昼の鈍行でたった。すぐに酒盛りを始めたので、甲府に着く頃にはみんなかなり酔った。余計なことに甲府で乗り換えなので、駅で日本酒の1升瓶を買い込んで、松本行きの鈍行に乗り込んだ。松本に着く頃にはみんなすっかり出来上がってしまった。それでもこりずに「小波」という焼肉屋へ行って、さらに生ビール、チューハイを飲んで、もうベロベロになってしまった。その夜はYの知り合いのHさんという方の松本市内の家に泊めていただいた。翌早朝タクシーで乗鞍高原へ向かったが、ひどい二日酔いであった。
乗鞍高原スキー場のリフトの終点から樹林帯を登り、位ヶ原の小屋のすぐ脇の樹林帯にBCを置いた。翌日はBCから乗鞍岳の山頂を往復し、元日には北稜というミックスルートを登って山頂に至った。両日とも天候にめぐまれた。
ひとつ心残りなアクシデントは、夜Kと小さなテントに泊まった時、お湯をひっくりかえしてKにヤケドを負わしてしまったことである。KはAさんに付き添われて先に下山することになった。すまない気持ちでいっぱいだった。
下山日も天気が良く、林道をワイワイいいながら滑って下るのは楽しかった。そして鈴蘭小屋の温泉に入って飲んだビールの旨かったこと。製造年月日は去年の夏のものだったが、そんなことは少ししか気にならなかった。
乗鞍岳のように、TSMCが知りつくしたフィールドというのは得がたい良さがあると思った。