1985年5月18日土曜日

小川山

 今やフリークライミングの聖地のような感がある小川山へ、TSMCの岩登り実習で初めて行った。実習の講師は、登歩渓流会の玉田さんである。Kさんが都岳連で知り合い、講師を依頼したという。登歩渓流会には以前KSが所属していた。玉田さんは以前ナンガパルバットに挑戦し、雪崩で敗退したことがあるという。

5月18日

 廻り目平は快晴である。キャンプ場は気持ちの良いカラマツ林の中にあった。そこからほど近いガマスラブへまず行く。ツルツルの花崗岩なので、ソールのフリクション性能がものをいう。良い靴だとスッと登れてしまうところもある。ここの山崎祐和が来ていた。そのあとで檜谷清さんや長谷川恒夫さんの顔も見た。有名なガイドがここに集まっている。


 午後は涸沢2峰広瀬ダイレクトへ。3から4ピッチあるルートで、いわゆる本番に近い感じだ。どうも力が入らず、いい登り方ができない。玉田さんと組んで、セカンドでようやく登った。

 夜は久しぶりに焚火をして、酒を酌み交わした。いいキャンプ場である。


5月19日

 今日も良い天気である。まず、烏帽子岩末端のマラ岩へ。ホリデーという5.9のルートだが、1回テンションをかけて(ザイルにぶら下がって)しまった。2本目は妹岩のカサブランカへ。ここは5.10Aで、手を血だらけにして、何度もテンションを繰り返し、ようやく登り切った。その左隣の龍の子太郎は5.9で、スイと登れた。


 フリークライミングはなかなか難しいですね。休養して出直します。