2021年9月30日木曜日

荒島岳

荒島岳
山に登ると普段は見えていなかったいろいろなものが見えるような気がします
世の中やその世の中にいる自分やらなにやらです

荒島岳は福井県にある標高1623メートルの山です
この山のことを知ったのは今から50年ほど前のことです
そのころその山に登る日が来るとは思ってもいませんでした

地元の人と登山が好きな人以外にはほとんど知られていないこの山に登ってみました

スタートしたのはJR越美北線の越前下山駅からです
ここは標高約400メートルで見上げる稜線との標高差は1000メートルぐらいあるはずです

案内図がありました
荒島岳の山頂までここから4.3キロメートルだそうです
しもやまコース
集落の上の杉林を抜けるとすぐにブナの林が広がっていました
ブナの純林といってもいいのではないでしょうか
まだ300メートルしか歩いていません
ところどころロープが設置された急坂を登っていくと案内板がありました
「休憩所」とありますがそれがどこなのか分からないのが残念です
ここは樹林帯で展望はありません
雲間に大きな山が見えました
加賀白山(標高2701m)のようです
笹原の稜線に出るとスタート地点が見下ろせました
ナナカマドの実が色づいて秋を知らせています
稜線の先に山頂らしきピークが見えてきました
麓の町、大野市とその向こうにぼんやり日本海が見えます
荒島岳の山頂はガスにまかれて眺望はありませんでした


2021年9月28日火曜日

大峰山

ここは紀伊半島の奥深い修験道の山です
登山口は行者還(ぎょうじゃがえし)というトンネルの西口にあります

急な尾根を登って出合(標高1500メートル)に至ります
緩やかな尾根を西に向かい聖宝の宿跡に着きます
再び急になった道を登って弥山小屋を過ぎ南へ辿ると八経ヶ岳(1915m)です
ここが大峰山の最高峰です
峻険な山容と修験道の場であるためか山の自然は保たれているようです


2021年9月27日月曜日

大台ヶ原山

この山の最高地点は日出ヶ岳で標高は1695メートルです
標高1570メートルのところにある駐車場から歩きやすい道を1時間で山頂まで行けます

日出ヶ岳
山頂付近には笹原が広がっています
日出ヶ岳山頂近くで

ここはもとは針葉樹林で木々の根元にはこのようにびっしりと苔が生えていたそうです

昭和三十年代に襲来した台風で木々は倒れてしまいました
山頂近くまである車道を使って倒れた木が搬出されました
車道がなければ採算が合わないので倒木は搬出されなかったかもしれません

木々と共生していた苔類は消滅し地表が乾燥しました
そのため針葉樹は再び育たなくなり笹原になったのです

枯れ木が笹原の中に墓標のように立っていました

堂倉山へ向かう稜線で
代わって増えたのは笹を食べるシカです
シカは笹だけでなく高山植物や樹木の皮なども食べてしまいます

広葉樹の下部が透けて向こうまで見えます
シカの背が届くところまで小枝は食べられてしまうためです

ヒトの営みが自然にとっていかに過酷かをここで知ることができます