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天城山(万二郎岳から見た万三郎岳) |
あまぎさん(1406m 万三郎岳)
天気が良さそうなので久しぶりに山登りに行きました
伊豆の天城山です
今年は暖冬だったのでこの時期でも山には雪が無いでしょうから
天城高原ゴルフ場の駐車場に車を置いて出発しました
登山口の看板を見ていると小柄で地味な身なりの男性がやって来ました
ちょうど歩き始めるところのようです
「今日は寒いですね」などと話しながら一緒に歩きだしました
なだらかな植林帯を歩いていると道端に倒木が目立ちます
「ヒノキは根が浅いから倒れやすい」と彼はいいます
なるほど倒れた木は高さが10メートル以上はありながら、根はお盆を伏せたような形です
「去年は風の強い台風が来たので倒れたのでしょうかね」と尋ねました
すると「はあ」とこたえて、
「スギは根張りが強いので少々の風では倒れません
けれど高さ6メートルくらいのところからポッキリ折れてしまいます」
彼は帽子はかぶらず、アノラックは道路工事の人が着ているような薄いもの
腰にはケースに入った鉈を下げ、作業ズボンのひざから下を長靴の中に入れてます
かなり高齢ですが早く無駄なく歩きます
先に登って行った彼が通行止めの柵の10メートルほど向こう側に立っていました
そこへ行ってみると大島が光る海に浮かんでいるのが見えました
「いつもこうくっきり見えるわけではありません」といいます
万二郎岳からは万三郎岳がよく見えました
彼は景色を見る様子もなく山頂の様子を写真に撮ってまた先に行きました
万三郎岳への稜線には薄っすらと雪が積もっていました
彼は先月もこのコースを歩いたそうです
「その時よりも少し雪が多い」といってました
「ずいぶんこのコースが好きなんですね」と聞くと
「はあ。今月はもう一度来ます」とのこと
景色がよく見える所へ来るたび「枝が無いともっと景色がよく見えるんだが」といいます
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霧氷の枝のあいだから出発地のゴルフ場が見えました |
万三郎岳(1406m)の頂上はまわりに木があって眺望がありません
「木が無ければいい景色が見えるんです」
彼はそういって山頂の標識だけを撮ってまた先に行きました
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標識 |
山頂のすぐ下の分岐点で彼はまた標識を撮影していました
「ここからは木の階段の長い下りですべりやすいですよ」と教えてくれました
道の脇に時々ロープが張ってあります
登山者が道に迷ったり、植物を踏み荒らしたりしないようにするためです
切れて垂れていたロープを「鹿の仕業です」といって直しはじめました
「登山道の整備をされているんですか」と聞くと
「はあ。道が荒れていたり、標識が壊れていたら市に連絡するんです」といってました
なるほどね
ようやく納得がいきました
駐車場で彼と別れました
去年の夏以来の登山は気持ち良く、久しぶりに全身を使った気がしました
<参考タイム>
川越(3:10)ー一般道経由170㎞-天城高原ゴルフ場の駐車場(7:45)ー
万二郎岳(8:45)-万三郎岳(9:45)-天城高原ゴルフ場の駐車場(11:45)ー
川越(18:00)