1986年5月18日日曜日

真名井沢

 4月16日に風邪でダウンして5日間寝込んだ。その後も体調の回復ははかばかしくなく、TSMCの新人歓迎山行、GW合同山行ともに参加しなかった。体がだるくて、トレーニングをする気にもなれなかった。

 GWの終わりから、徐々に体を動かしはじめた。ようやく調子が良くなってきたので、社学の学生職員2名を伴って、のんびりと沢登りから始めることにした。昨年TSMCパミールスキーチームの壮行会を兼ねて遡行した川苔谷逆川の印象が良かったので、今度は逆川と川苔山をはさんで反対側にある真名井沢へ行ってみることにした。


 バスを降りて、林道を15分ほど歩くと真名井沢の出合だ。ここから沢沿いにつけられた林道を終点まで歩く。沢の両側は杉の植林帯だが倒木が多いのが気になる。案の定、沢に入ってもしばらくは倒木が遡行のじゃまになる。滝が現れる頃になると倒木は減り、苔の緑が鮮やかだ。


 同行の2名は山登りは初めてだが、持ち前の若さでどんどん登るので、手間がかからない。新緑の木洩れ日をあびて、嬉々として歩いている。


 魚止めの滝を越えて、水量が減り始めたので、遡行も終わりだと思い弁当を食う。あとは涸れ沢をまっすぐ詰めて、薮もなく真名井北稜に飛び出した。吹き上げてくる風が心地よい。川苔山の山頂まで行って、雪を頂いた富士山を眺め、鳩ノ巣まで駆け下った。