Aさんのワゴン車で、三俣へ行く。
4月25日
スキー場の下の駐車場で仮眠した後、朝食をとる。雨が降り出した。そのうち本降りになり、雨具を着る。山に入る時から雨に降られるのはがっかりするものではあるが、リーダー格の人間があからさまにがっかりした言葉を口にしたりするものではない。
ロープウェーを下りたところはもうスキー場で、豊富な雪がわたしたちを迎えてくれた。背中のザックがたっぷりと雨を吸って重い。リフトを5本乗り継いで、終点の下ノ芝に着く。雨が強くなってきたのでテントを張り、その中でしばらく様子を見てから滑りに出かける。
ガスが濃いので滑りにくい。2、3本滑ってテントに戻り少し寝る。2時過ぎにまた滑りはじめると、雲が切れ出し、雨も上がってコース全体が見えるようになった。リフト沿いの緩斜面が気持ちが良かった。
4月26日
快晴。テント場を7時30分に出て、9時に神楽ヶ峰の山頂に着く。北アルプスも良く見える。昨夜降った雪がまばゆい。山頂直下の手ごろな斜面でスキーを楽しみ、うまい昼飯を食べる。
苗場山の山頂を往復する予定だったが、頂上手前の斜面をノーザイルで登るのは危険と判断し、中止する。テント場に下り撤収して、荷物を背負って下ったが、みんな上手く滑れないようだった。
帰りがけ法師温泉で入浴し、沼田駅前の蕎麦屋に立ち寄る。先月尾瀬に行った時にここで食べたソバがうまかったので、みんなに食べてもらいたかったのだ。それを揶揄されてかっとなった。揶揄する人間は、かっとなるのを楽しみにしている。わたしはそれにまんまとはまってしまっただけのことだ。