1980年1月12日土曜日

五竜とおみスキー場 1980年1月12日~15日

1月12日

 シュテムターンが滑れる程度の3名と一緒に滑る。新雪が膝くらいまであったので楽しかった。1日券を買ったのでバンバン滑り込んだ。午後は疲れて少しすべりが荒れた。


1月13日

 Aさんのレッスンを受けたのだが、Aさんはわたしに教えることを探している様子だった。ナイタースキーの時にEさんの後にぴったりついて、滑りを盗もうとした。硬いバーンだったが、いいエッジングの感覚をつかむことができた。特に右ターンの際に右足を少し持ち上げて、左足1本で滑った外足荷重の感じが良かった。


1月14日

 Eさんのレッスンを受ける。自分でも気持ちの良い滑りが2、3度できた。そのときEさんから「以前のくせ(腰が引け、頭が下がる)が無くなった」と言われ嬉しかった。


 スキーが上手くなりたいと思う人は、こう考えることが上達の近道ではないだろうか。


 スキー技術を身につけようとするのではなく、自分の滑りのわるいクセを無くそうとするのです。

いささか禅問答のようですが、これがわたしのいまの心境です。


 スキーというのは深みのあるスポーツです。スキーは理論に忠実にからだを動かすことによって上手く操作できます。しかし、からだを正確に動かすには、からだを支配するメンタルが上手く機能していなければならないのです。


 ところが、誰にもクセというものがあって、それが邪魔をしていい滑りができない、ということがあるのです。


 クセとは、ある状況に対して無意識に出てしまうような各人特有の傾向といえます。


 スキーでは、緩斜面・急斜面、湿雪・アイスバーン、整地・コブなど様々な斜面の状況があります。スキーを習ったことのない人が、これらの斜面を滑る際には、自分なりの滑り方でこれを克服しようとします。その時クセが現れます。たとえば急斜面では内足に荷重したり、アイスバーンでは腰が引けたり、というようなことになります。


 そこで、特定の状況に対して自分はどのようなクセがあるかを把握して、そのクセを無くそうと意識することが大切だと思います。


 ずいぶん当たり前のことではないか、と思うかもしれませんが、わたしがこれまでスキーを100日間ほどやって、今強く感じていることです。