1971年11月21日日曜日

檜岳

磯工山岳部の部長が3年生のNさんから2年生のIさんに引き継がれました
Iさんが部長になって部の雰囲気が変わりました
たとえば山へ向かう電車やバスの中では騒がしくなりました

11月20日

宇津茂でバスを降りるとすぐに歩き始めました

今夜の幕営地まではわずか1時間ほどです

水棚沢の堰堤の下で幕営することにしました

きれいな星空の下でみんなで歌を歌いました


11月21日

翌朝M先生がやって来て早く出発するようにと皆をせかしました

越場沢の出合で道を間違えて尾根を登ってしまいました

少し薮漕ぎしていくと河原に出てそこに鍋割峠への道がありました


わたしは今朝天幕場で1000円を失くしてしまったことに気がつきました

「大変だ、大変だ。天幕場へ戻らなきゃ」と大騒ぎしました

M先生が「俺が1000円あげる」と申し出てくれたので黙りました


そこからすぐで峠につきました

カヤノ木ダナ山稜を越すと雨山峠から富士山が見えました

そこからしばらく登ると雨山でしたが眺望はありませんでした

檜岳(ヒノキダッカ)が近くなると眺めも良くなりました

ことに玄倉川流域がよく眺められました


気分の良い林を抜けたところで秦野高校の山岳部とすれ違いました

伊勢沢の頭を巻いて山神峠に降りました

そこからまたM先生にせかされて玄倉まで歩きやっとのことで着きました

次のバスまで相当待ち時間があることが分かりました

舗装道路をさらに小1時間ほど神縄まで歩きました


1971年11月8日月曜日

畦ヶ丸

11月6日

春から予選が始まった高校山岳競技の関東大会の本大会に磯工山岳部も参加することになりました

小田原高校で開会式を済ませたあとバスで箒沢へ向かいました

荷物は大会関係の車が運んでくれるので箒沢山の家までは空身で歩きました


本大会なので気楽です

3年生で部長のNさんと副部長のNさんは天幕の設営をやりました

2年生のIさんと1年生のわたしは炊事を担当しまし

メニューは「酒?肉」でしたが、上手くできました


夜に天幕内で少し討論をしてから寝ました


11月7日

翌朝部長のNさんは早く出かけました

磯工パーティーは本コースのラストを歩くことになっているのでゆっくり出発しました


白石沢までは紅葉がきれいでした

白石の大滝を過ぎ、間もなく白石峠に着きました

先行パーティーに接近しすぎていたので、わざとゆっくり歩きました

比較的平坦な道でしたが峠に着く予定時刻より数分遅れているのが分かりました

遅れを取り戻すために峠の直前まで走ったので疲れました


畦ヶ丸の肩は人でいっぱいでした

ラジウスをつけてお茶を沸かして飲みつつ他校のパーティーを観察しました

関東大会だからか県外から来た学校のパーティーは緊張しているようでした


全パーティーが出発してからわたしたちのパーティーも出発しました

大滝峠まで下りづめに下ると、法政女子高の人たちがいました


植物に付けられた名札をはずしながらスラブの滝のところまで降りそこで休憩しました

Iさんが滝を中段まで登ったところで滝の下から副部長のNさんが「降りろ」と叫んでいます

右にトラバースして滝の上に出て戻ってきました


滝からバス道に出てトンネルの中を歩いていた時でした

突然A先生がヨーデルで「ヨーレイホー」と大声で言ったのでみんなでゲラゲラ笑いました


箒沢のバス停の近くでA先生が道端の柿を取って食べました

それがあいにく渋柿で「まずい、まずい。ペッ、ペッ。」と吐き出したのでまたゲラゲラ笑いました


夜、わたしたちの天幕に群馬県の大田女子高山岳部のメンバーを招待して交歓会をしました

楽しい山行でした